【セミナー #6】キッズウィークエンド株式会社 三浦里江 氏の起業ストーリー 〜数々の制約を超え、こどもの世界を広げる〜

2021

千葉大学ベンチャービジネスマネジメントの講座(VBM)では、著名な経営者・起業家・ビジネスパーソンに登壇いただき、起業やキャリア戦略等についてお話いただいています。

2021年11月17日(#6)は、こども向けオンライン教育プラットフォーム「kidsweekend」を展開するキッズウィークエンド株式会社 代表取締役 三浦里江 氏をスピーカーに迎え、セミナーを開催しました。三浦氏は今回のセミナーで「起業のリアル」と題し、これまでの歩みや起業後具体的に取り組んできたことをお話しされました。

当日のセミナーの様子をお届けします。

■三浦里江 氏の「起業のリアル」

現在、三浦氏が展開している「kidsweekend」というサービスでは、学校では学べない、『こどもの世界を広げる』多様なライブ授業を提供しています。

三浦氏が起業するに至った理由は、金融会社にいた頃の自身の体験が影響しています。

国内外投資銀行に15年間勤務していた三浦氏は、シティバンク銀行でキャリアをスタートし、リーマンブラザーズ証券にて株式調査部で投資家に対するレポートを書く仕事をしていました。また、次に勤務した野村証券ではM&A・経営戦略アドバイザーとして仕事をしていました。

「当時の金融機関は女性にとって働きづらい会社だった」と、三浦氏は振り返ります。朝の5時から夜中の2時まで働くこともあり、長時間勤務や子持ち女性への周りからの評価も含め、子供を二人産んで働き続けることに限界を感じたそう。

「このままではずっと女性が活躍できないまま。サービスを通してこの状況を私が変えなければいけない」と感じた三浦氏は、金融会社を退職後、早稲田大学ビジネススクールに入学しました。

ビジネススクールで起業ゼミに所属し、ベンチャー企業でインターンを経験。卒業後は事業アイデアの検証、プロトタイプを市場に投入する等、積極的に進めていきます。

手応えの無い「迷走時代」に突入することもありましたが、ユーザーインタビューを実施したり、アクセラレーションプログラムを活用したりしながら、事業をブラッシュアップさせていきました。

新型コロナウイルス感染症の蔓延で状況が一変し、kidsweekendが提供する授業をオフラインからオンラインに切り替えた所、それをきっかけに利用者数がどんどん伸びていきました。

■ユーザーインタビューとジレンマ

これまでの歩みをお話し頂いた後は、セミナー参加者とのディスカッションタイムを用意しました。起業当初に関する質問が続きます。(以下、敬称略)

ー参加者:ユーザーインタビューを沢山実施したとのことですが、実際にはどれくらいの件数実施されましたか? また、ヒアリング先の方はどのように見つけてきたのでしょうか?

ー三浦:1ヶ月に20人、30人くらいはやっていたと思います。それを3ヶ月は続けたので、合計100人くらいは実施したと記憶しています。

まずは自分の友達で、自分のペイン(顧客が抱える不安や悩み)に該当しそうな人を見つけて、ヒアリングした友達にも「周りにいない?」と聞いてどんどん広げて行きました。あと、その頃自分の子供が保育園に通っていたので、働いている保育園のママにもどんどん声をかけました。

ー参加者:ヒアリングをする中で、自分の事業アイデアで「行けるな」と思った瞬間はありますか?

ー三浦:全然無かったんですよ。ニーズはあるんだなって言うのは分かったのですが、全然会員登録に結びつかなくて。友達だと「使いたくない」って言いづらいじゃ無いですか。ヒアリングで、本当のことを言っているとは限らないんです。

ヒアリングをした友達が「このサービスであればいくら出す」と言っても、その価格設定で出しても実際には購入してくれない、そういうジレンマはありました。

■子供の興味を広げるきっかけに

ー参加者:コンテンツの中身について伺いたいです。オンラインでコンテンツを提供すると言うことは、「子供に興味の入口を作ってあげる」というイメージでコンテンツを作っていらっしゃるのかなと思ったのですが、いかがでしょうか?

ー三浦:おっしゃる通りです。単発の授業等から「子供の興味を広げる」と言う種まきの所を第一フェーズとしています。そこで集まったユーザーを、次は習い事や継続の方に繋げていくことを考え、そのコンテンツ開発を行っています。

ー今後の継続的なコンテンツを作る際も、オンライン配信にするのでしょうか?

ー三浦:そうですね。お母さん達にとって、子供の習い事の送り迎えがもの凄くペインになっているんです。場所の制約を超えて、興味のあるものに対して深められるようにしたいと思っています。

その他にも三浦氏には、数々のアクセラレーションプログラムで賞を受賞した経緯等、沢山の質問に回答頂きました。

三浦氏自身の体験が原動力となり、社会課題解決に向けて突き動かされ邁進している様子は、これから起業する人にとっても勇気づけられたのではないでしょうか。

■登壇者プロフィール

キッズウィークエンド株式会社
代表取締役 三浦里江 氏

早稲田大学卒業後、シティバンク銀行にて、リテールマーケティングに従事。その後、リーマンブラザーズ証券にて、株式調査部に所属し自動車業界のリサーチを担当後、野村証券の投資銀行本部にて自動車業界のM&Aのアドバイザリー業務に従事。自身の経験より、子育てとキャリアの両立が困難な現状を解決するため、2017年、キッズシーズ 株式会社(*1)を創業。2020年4月より、こども向けオンラインイベントの予約サイト「キッズウィークエンド」を運営。

■終わりに

今回は、キッズウィークエンド株式会社 代表取締役 三浦里江 氏に登壇頂いた際のセミナーの様子をお届けしました。

今後もアントレプレー教育の一環として、ベンチャービジネスマネジメントの講座(VBM)に登壇いただく予定です。著名な経営者・起業家・ビジネスパーソンから、起業やキャリア戦略等についてお話いただきます。